以前の記事で、一通りスポーツ系の習い事を紹介しましたが、
やはり日本において野球とサッカーというのはバスケが伸びて
来たにしても地位としては絶対的な物があります。
歴史もある野球とサッカー。野球に追いつけ追い越せで頑張
って来たサッカーと胡坐をかき続けている野球。
始める年齢や、活動日、練習時間、費用、親の負担など、
小学生期間における、その両者の違いを纏めました。
地域に根付いたサッカー、根付かない野球
この二つのスポーツは長年日本のスポーツ界を牽引してきま
した。それが時代が変わり、急速な野球離れとサッカー界の
頑張りもあり、サッカーが野球の上を行く時代となりました。
サッカー界にとっては悲願の、野球界にとっては悲劇の現状
ですが、当然それぞれに理由があります。
Jリーグ100年構想の名の下に全国津々浦々にチームを作り、
地域に根差した活動を行ってきたJリーグと全国に12球団しか
なく、且つ都市部に集中しあまりファンや地域に目を向けて
こなかった差がもろに出ています。
Jリーグは基本的に週に1回の試合ですので、その他の日は自宅
のある地域で過ごし、練習もシーズン中は半日で終わる事が
多いので、子どもの送迎などしている選手も多く、地域との
関りを深く持ちやすいです。
プロ野球は真逆で、遠征続きでホームで試合があってもナイ
ターですのでお昼前に起きて、昼過ぎに球場入りですので
中々Jリーガーの様には行かないのが現状です。
始める年齢
サッカーというスポーツの特徴は、何歳からでもゲームとして
成立するという事です。
3歳のチームだろうが、5歳のチームだろうが、ゲームができる
ので楽しさも親しみやすさもあると思います。
片や野球は、3歳や5歳ではゲームとしてまず成立しません。
小学校2~3年生位からようやくゲームとしては成立します。
ここが既に野球にとって大きなハンデです。サッカーはそれ
だけスポーツとして簡単に始められます。
ですので、幼稚園・保育園からチームに所属し習い事として
始める事ができるのです。
だから、Jリーグのチームは幼稚園・保育園を訪問し、サッカー
教室を行い、チームのファン獲得及び自チームの下部組織など
への入会を勧める事ができます。(サッカー人口確保)
野球は今でこそ元プロ野球選手が同じ様に幼稚園・保育園を
回り野球教室などを行っていますが、後の祭り状態です。
更に野球その物を幼児に教えても、野球の形にならない為、
面白さも伝わりにくいです。
そこで、最近ではスポンジ製のボールとバットで、球遊びを
してもらい、野球に興味を持ってもらう活動が少しずつ広が
っています。
また、専用の道具を使いボールを腰の高さに置いて、ゴルフの
ような形で打撃のみで競う事も小さい子向けにはあります。
しかし、実際にゲームを行えるサッカーとなんちゃっての形
しか提供できない野球とでは差が広がって当たり前です。
幼児からできるサッカー、小学生からしかできない野球。
この差が競技人口確保において一番大きいです。
《始める年齢》
野球:小学校1年から(お勧めは3年生頃)
サッカー:幼稚園・保育園から可
活動日
平日の活動日は2競技とも大体週2回と差はありませんが、
休日の活動日は差があります。
野球は基本的に休みの日は全て活動しますが、サッカーは大会
が無い日は休みがあります。
そういった所が親の負担と言われる所以かなと思いますが、
最近は野球界も少しずつ変わってきています。
もう少し変わり、野球も休日に休みがあるようになると
もっと選ばれやすいと思います。
《活動日》
野球:平日1~3日、休日は基本全て試合か練習
サッカー:平日1~2日、休日は休みも多い
※活動日はチーム、地域の差が大きい!
練習時間
練習時間も対照的です。それぞれのゲーム自体の特性からきて
いる事かもしれませんが、時間制限のあるサッカー。時間制限
のない野球。
練習においても、サッカーは時間で決まっている事が多く、
野球は時間であまり決まってないです。
(サッカーは2時間、野球は半日など)
野球は難しいので、色々なパターンの戦術がありそれを一つ
ずつ行うだけでも、膨大な時間がかかるので、練習時間が長い
のも仕方ない面はありますが、時代的にそうは言ってもいられ
ないので、指導者の意識改革が必要です。
ゲームの時間制限の有無の差によって、練習時間制限の有無も
繋がってる様に思います。
もちろん、サッカーによっても時間が決まっていないチーム
もあるでしょうが、私が何回か見たチームはいつもきっちり
2時間で練習を終わっていました。
サッカー界には2時間で密度の濃い練習をするというメソット
があるのかなと思ってしまいます。
桑田さんも言っていますが。野球界も2時間でどれだけ効率的
にやるかだと思います。
事実、野球界の練習方法は無駄な時間(待ち時間)がとても多い
です。ここは改善次第では2時間で今までと同等以上の練習が
できる余地があります。
《練習時間》
野球:平日2~3時間、休日は4時間位
サッカー:平日も休日も2時間が多い(チーム差あり)
費用
費用については始めに揃える道具の差が一番大きいです。
野球はどうしても道具が多く、道具代がかかってしまいます。
野球:ユニホーム(練習用)、靴下、ベルト、帽子、グローブ、
スパイク、他
初期金額:2万~3万円
サッカー:ユニホーム(練習用)、靴下、スパイク、すねあて、他
初期金額:1万円~1万5千円
月謝はチームによって様々ですが、少年野球で2000円前後、
サッカー(ユース以外)で3000円前後と大差はありません。
むしろ、サッカーの方が月謝は高いのかもしれません。
また、サッカーはJクラブのユースなどに入ると月謝など一気に
跳ね上がり、1万円/月前後になります。
野球もサッカーも地域のチームという同じ土俵で考えると
そこまで大きな差はありません。
《費用》
野球:2000円/月前後(チーム差、小)
サッカー:3000円前後/月(チーム差、大)
※別途初期道具代:野球2~3万、サッカー1~1.5万
親の協力(負担)
親の協力は野球の方が必要になります。
元々指導者資格も無い中で良くも悪くも指導者以外の親の
指導も盛んでした。
そういった流れから、少年野球は親が練習に入ってお手伝い等
をする事が多いですが、サッカーはきちんと線引きされ、指導
者資格を持った指導者のみが指導をしますので、親のお手伝い
は皆無で、練習は指導者にお任せするというスタイルです。
これには競技性の違いもあり、サッカーは比較的自分達で
できる練習が多いですが、野球の場合は守備にしてもノックを
打つ人が必要ですし、バッティングにしてもバッティング
ピッチャーが必要になります。
(特に小学生は子ども達だけだと練習として成立しにくい)
その他については配車や審判などはどちらにもあると思います
が、野球の方が大会や練習試合が多いので、その頻度も多く
なります。
少年野球については、コロナがあったり、中学部活の規制が
あったり等、周りの環境の変化により、拘束時間が減り、休み
も以前に比べると増えている傾向です。
今まであり得なかった、土日のどちらかに休みを設けるチーム
も出てきていますので、良い方向に変わっていると思います。
サッカーは比較的最初から土日のどちらかが休みの場合が多い
です(試合が無い時)
練習時間と同じで、始めから活動日が限られていると、逆算
して活動できる日に何をするかという事を考えられますので、
そこは指導者の腕の見せ所です。
野球は特に今までの様に、部員も沢山いて黙っていても入って
来る時代では無いので、与えられた部員、時間、活動日で最大
限、何ができるのか!?になると思います。
そういった考えがないと増々淘汰されていきます。
《親の協力(負担)》
野球:練習補助、送迎、審判など。負荷は大きい
サッカー:送迎、一部審判など。負荷は小さい
一球まとめ
子どもに何かスポーツをさせるなら、まずこの二つが選択肢に
入ると思います。どちらにも良い面、悪い面がありますので
各家庭のライフスタイルに沿って、選択されると良いと思います。
ただ、親の負担ばかり考えて億劫になり子どもが本当にしたい
スポーツをさせてあげない事だけは避けたいものです。
子どもがこれをしたいと言ってきたスポーツは、可能な限り
チャレンジさせてあげた方が、親子で別の楽しみができますし
子どもの試合を見る事が親にとって最高の喜びにもなります。
子どもがスポーツを始め、上達してくると色んな意味で人生に
張りがでてきます!
貴重な子ども時代のスポーツ体験、親子でチャレンジして
みてはいかがですか。
子どもにも親にもプラスになる事が沢山待っています♪
子どもから楽しみ、ワクワクを貰えるなんて最高です!